古いメダイヨンです。
推定1800年代後期〜1900年代初頭頃 フランス。

真鍮とドームガラスのフレーム内部に
聖母マリアの石膏彫刻が収められています。

このような円形或いは楕円形の壁面装飾は
メダイヨン(medallion)と呼ばれます。

なかでも小型のタイプは
ルリケール(reliquaire／聖遺物)の一種として
旅の携行に用いられたほか、
裕福な貴族の御曹司が遊学のために欧州へ赴く
グランド・ツアーの記念品としても人気だったと言います。

瞼を伏せ、穏やかな微笑みを浮かべる聖母の姿は
実に清らかで慈愛に満ちており
見る人を深い静謐に導いてゆくようです。

造形の美しさと
時を重ねることで生まれた奥深い味わいが
独特の存在感を漂わせ、空間を彩る一品です。

作家のサイン等は入っておりません。


全体に経年による傷や擦れ、金属変色等が多く見られます。



サイズ：直径約約10.3cm　厚み約6.5cm




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