川瀬 巴水 木版画 『冬の月(戸山ヶ原)』

近代風景版画の第一人者、
川瀬 巴水(1883-1957)による
木版画 『冬の月(戸山ヶ原)』です。

川瀬巴水は、
衰退の一途を辿っていた日本の浮世絵版画を復興すべく、
新しい浮世絵版画である「新版画」を確立した人物として知られています。
「新版画」とは、従来の浮世絵版画と同様に、
絵師、彫師、摺師による分業により制作された木版画のことを指し、
浮世絵の近代化、復興を目指しました。

当時、自分で絵を描き、自分で彫り摺る
「創作版画」が盛んに行われており、
時代と逆行するような形で、
巴水は、数多くの版画作品を残しています。


こちらは、昭和6(1931)年12月作、
『冬の月(戸山ヶ原)』です。

東京都新宿区にあった
戸山ヶ原の雑木林が描かれております。
冬枯れの木立に青白く光る満月、
夜、月といった巴水が得意とした詩情的な風景が描かれ、
日本人の根底に流れる美意識が美しく表現されています。

巴水は、生まれ育った東京の風景を取り上げた作品を
しばしば描いており、
いわゆる名所や絵になる情景ではなく、
東京をよく知る巴水が心を惹かれた景色が
叙情豊かに描き出されています。


マージン部分に「版権所有 土井英一」、
「摺セキ 彫ハラ田」の印あり。


額に擦り傷等がございます。


サイズ:額 縦 約51cm 横 約36cm 厚さ 約2.5cm
    画寸 縦 約36cm 横 約24cm



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型番 ad17031
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